Vストローム1050XTのクイックシフター化【施工編】
今回はVストのクイックシフター化へ向け、デジタルタイマーを施工します。
作業行程を目次にします。
タイマーの設置場所
まずはタイマーの設置場所を決めます。雨水をしのぐにはシート下が良さそうです。
何とかおさまりそうです。下からの防水処理が必要ですが、雨が降ったらタイマーを切り離してお腹にしまう思想です。
さらに一枚トレーを外してみるとECUがお目見えです。日本三大財閥の三菱系のECUですが、特に固定されていません。トレーにはECUを固定する役目もあったようです。ECUの後ろ付近には、さらに奥行きと高さが稼げるスペースが出てきました。トレーにはシガーソケットが付いていますが、当面使う予定がないのでトレーごと撤去することにします。ECU自体の固定は、あとでアルミテープでしっかり行うことに。これで設置場所が決まりました。
ECUからインジェクタへの割り込み配線を作る
以前、エアクリーナBOXを取り外して、インジェクタのコネクタ形状をチェックしておきました。
水色のオスコネクタがインジェクタに直付けされており、茶色のメスコネクタがECUから来ています。ここにリレーへ繋ぐ配線を割り込ませます。まず最初の難関、同一形状のコネクタを入手しないといけません。
よく観察すると、コネクタの背面にひし形のマークが見えます。も、もしや・・・
また財閥です。条件反射で土下座をしてしまいました。出自には逆らえません。
メーカーが分かると、探すのも楽になります。
配線コムというネットショップで取り扱いがありました。寸法入りの写真が有ったので自信を持って発注できました。配線コムさんに感謝です。
メスコネクタは単体で売られているので、適合する端子を買います。オスコネクタ側の設定がないそうです。インジェクタ(ボッシュ)のオスコネクタに合わせて、住友がわざわざメスコネクタだけの型を起こして製造しているようです。そう考えると、このボッシュの燃料システムは、色々な車種に採用されていることでしょう。
オスコネクタは、同じシリーズで良さげな形状を購入することにします。いずれ物が届いたら、メスコネクタに合わせて邪魔なリブを切り落とすことにします。
コネクタと端子類を購入して2500円ほど出費しました。
コネクタが入手出来たので配線の作成にかかります。
作成する配線のイメージは以下となります。
純正の配線は0.5sqが使用されていました。インジェクタの抵抗は12Ωでした。電圧値が12Vか5Vか測っていませんが、流れる電流値は1A以下と思われます。0.5sqでもかなりマージンがありますね。
配線図には、ECUからインジェクタに行く経路の電線被覆の色、インジェクタからアースに落ちる被覆の色が書かれているので、チェックします。
で、出来たのがこれですが、結局0.75sqを使用しました。配線と端子を圧着工具でかしめた後はんだ付けしたのですが、0.5sqだと端子の繋ぎ目の強度が不安になりました。はんだで配線の被覆まで熱を入れすぎてしまい、被覆を硬化させてしまったようです。0.75sqまで太くなると作業が楽になり、安心感が出てきます。
シフトアップ信号を配線する
デジタルタイマーへの入力は、決められた端子間を短絡(ショート)させれば、出力の回路が切り替わります。短絡させるだけなので、適当に転がっていた2極のスイッチを使用することにします。
剝き出しの端子部には雨水で短絡しないよう、スーパー安価な接着剤で防水処理を施します。
地道に棒やすりで成形したステーを作成しました。点溶接だけ会社の定年再雇用先輩にお願いしました。
Frスプロケットカバーに共締めします。
テスターを当てながら、シフトレバーの遊びで短絡するよう、スイッチの位置を調整します。
スイッチ本体を黒いビニールテープで養生し、配線はコルゲートチューブに納めます。違和感なく装着できました。
タイマーの電源を配線する。
まずはタイマーの消費電力を確認します。DC12~24Vで約2.4Wです。流れる電流は0.2A×2台です。0.5sqで余裕です。私の配線の太さを決める基準は、0.5sq→5Aまで、0.75sq→7.5Aまで、1.25sq→12.5Aまでとしています。合っているのか分かりませんが覚えやすいのでこうなりました。
タイマーの説明書を良く見ていると、突入電流が印加電圧26.4Vで4.4Aと記載があります。時間は0.01秒以下と短いのですが引っ掛かります。Vストは、メーターでオルタ発電後のレギュレータ電圧を表示します。概ね14.4Vを示しています。印加電圧14.4Vでは突入電流8A付近になることが想定されます。
当初は、フォグランプとグリップヒータ用のサービスコネクタからタイマーの電源を取る予定でしたが、この配線が0.5sqです。1秒未満とはいえ、約16Aが流れることを考えるとビビりな私は、バッテリーから1.25sqで配線することにします。
余談ですが、Vストの純正オプションのカタログを見ますと、フォグランプ(7.5W/0.56A)、グリップヒータ(消費電力が未記載)が50W相当だとすると、配線の容量に与力がない設計です。
シフトスイッチの配線、電源の配線には、手元で入り切りが出来るようにトグルスイッチを取り付けます。
概ね配線が完了しました。
タイマーの端子廻りは、悲しいぐらいぐちゃぐちゃですが、シートに干渉しなければ良しとして、見栄えは今後の課題とします。
カウルを戻した状態です。トグルスイッチを極力目立たない位置にしたつもりです。子供にばれると、このようなスイッチは格好のえさになります。
カチ、カチ、カチ、カチ、バッテリーが上がりますから危険です。
クイックシフター化の費用
総額15290円です。思ったより費用が掛かりました。
コルゲートチューブは、モノタロウで買うと300円ぐらいで5mが入手できます。3パイなんぞほとんど使っていませんし、ホームセンターで買うと割高だと今更ながら気付きます。ここら辺、無計画でした・・・
また、これから電源の漏電遮断機かサーキットプロテクタを付けたいので、今後も改良で追加費用が発生する予定です。
トグルスイッチを取り付けるため、カウルに6パイの穴を開けましたが・・・
- 94471-06L00サイドカバインナアッパライト・¥517(税込み)
- 94481-06L00サイドカバインナアッパレフト・¥517(税込み)
むっちゃ安いです。国産最高!スズキ万歳!となります。
申し訳ありませんが試走の記事は次回にさせてください。なるべく早く書きたいと思います。
長々と最後までお読みいただき、ありがとうございました。