MT-10SPと遊ぶ!

Road to 10万キロ

クイックシフター【なんちゃって自動化】

クイックシフトの動作を自動化してみました

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 わたしのVストは、ホーンボタンを押すと燃料噴射をカットします。それと同時にシフトペグを上げるとシフトアップが出来ます。クラッチを握らず、アクセルを戻さず、自作クイックシフターです。

 前回走行時に感じたのが、ウィンカーボタンの真下にあるので造作なく押せると思っていたホーンボタンがペースが上がってくると押すのを難しく感じました。

 やはり一般のクイックシフターと同様にシフトペグを上げたら変速するシステムにしたくなります。どのメーカーも、シフトペグが上がった事を認識する方法は、圧力(応力)センサをシフトロッドへ割り込ませています。ダイノジェットなどの市販クイックシフターには、圧力センサだけ単品売りしていますが34300円(税別)と簡単には手が出せない価格です。

 

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 燃料噴射のカット時間をコントロールしているOMRONのデジタルタイマーには、入力信号に下図の要件があります。

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 ホーンボタンを入力信号として活用していたのは、上図でいうところの有接点入力です。回路が短絡すれば良いだけの簡単仕様でした。

 

 今回自動化のために、近接センサーというものを使ってみることにしました。近接センサーとは、本体の受感部に電気を通す導体を近付けるとトランジスタがONしてくれます。デジタルタイマの入力要件と合致しています。

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OMRONのE2S-W11をモノタロウで購入しました。2000円ぐらいです。

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 上図の赤丸の仕様にしました。直流2線式なので電源線が不要です。NPN型も汎用性が高いので良いのですが電源を供給する面倒があります。PNP型は電圧が立つので無電圧入力のデジタルタイマーには使えません。細かな型番の選択で出力形式が変わってしまうので、センサの細かな仕様を理解した上で買わないといけないのが面倒なところです。

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かなり小型です。有接点のスイッチだとここまで小さくならないんですね。保護等級がIP67なので、仮にセンサ部を水没させても問題ない防水性能があり、かなり戦闘力が高いです。

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ひとまずこのセンサをシフトペグにタイラップで括り付けます。

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ブーツの爪先にアルミテープを貼ります。

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アルミテープがセンサ受感部に接触するとデジタルタイマが作動します。

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効果を確認するための暫定仕様です。

 

 花粉を吸いこまないようティッシュで鼻の両穴をふさぎ、試乗に出掛けます。3連休の中日なので車が多い中、宮ケ瀬ダム方面へ行きました。

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相模原は快晴でしたが、宮ケ瀬ダムまで来るとどんよりとした空模様です。

 

 さて効果のほどは、確かに足を上げるとシフトアップできます。しかしトルクが一瞬途切れる感じが時折発生します。燃料噴射をカットさせる設定時間は0.05秒です。今までのホーンボタン動作ではトルクの途切れなど感じることもなく、メーターのギア段だけ切り替わり、シームレスな加速を味わえていました。

何かがうまくいっていない感じがします。

 

 一番しっくりくる原因は、近接センサとブーツが接触した後、0.05秒以内にギヤが変わりきっていなく、もう一度燃料噴射カットが介入しているのでは、と思われます。近接センサは1kHz(0.001秒)単位で応答しているので、導体を感知したあとのセンサの応答が鈍かった、なんてことは有り得ないでしょう。

 それを確かめる簡単な術は、近接センサを手元に設置し、今まで通りシフトペグに上方向の力を与えたまま近接センサに導体を接触させる方法です。

 

では確認作業に入ります。

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クラッチレバーにセンサを付けます。

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仮なのでタンクにペタペタ配線します。

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グローブにアルミテープを貼り、変速するときに人差し指をセンサに接触させます。

 

試乗です。

今度はトルクが途切れることなくシームレスな変速をしてくれます。近接センサを使ったシステムでも問題ないです。

 

やはり、

センサのシフトペグへの固定位置が良くなかったのかな・・・

 

 近接センサは、本体受感部から1~2mmぐらいの距離で導体を検知することがあります。導体側の受感部への入射角度で感度が変化します。受感部に正対して入射すると感度が最大になり、斜めに入射すると接触するまで感知しない、といった具合です。

 変速時にブーツのアルミテープが受感部に正対して入射すると、シフトペグに当たる寸前に燃料噴射カットが始まってしまい、ギヤチェンジが間に合っていなかったのでしょう。逆に感度が悪い入射角度でシフトペグを上げていれば、シフトペグにうえ方向の力がかかってから燃料噴射カットが始まり、シームレスな変速が出来ていたのでしょう。

 

 フットペグへの足の置き方は変速ごとに毎回違う訳で、アルミテープの入射角度はコントロール出来ません。

 

さて、どうしたものか。

 

一筋縄では行かないですね。検討が必要です。

 

今回も最後までお読み頂きありがとうございました。