走行フィーリングの違和感を改善する
私のVストは、2021年モデルです。スズキワールド多摩で契約をし、10月29日に納車されました。納車直後の走行フィーリングについて、感じた印象(違和感)を記します。車両を受領し自宅への帰路、以下の違和感を感じました。
- 動きがやたらと硬い
- 操舵が入ると間髪を入れずに車体が反応する
車体構成がハードなZX-6R新車時を思い返してみても、Vストのこの遊びの無さ、変化に対して車体がクイックすぎる印象は違和感に感じました。当初は、新車で当たりが付いていない、新品タイヤだから、かな?と走りながら考えていました。店舗から自宅まで20キロ程度なんですが、慣らしを兼ねてR20大垂水峠経由で20キロほど遠回りをして帰りましたが一向に変わらず。
自宅に到着後、まずは慣らし用に購入しておいたモリブデンが多く添加されているオイルに交換を行います。オイルを抜いている間に以下の点検を行いました。
- タイヤ空気圧
- チェーンの張り状態
- フロントアクスルとリアアクスルの締め付けトルク
- Frフォーク・アッパーとロアーのクランプボルト、ピンチボルトの締め付けトルク
タイヤ空気圧はほぼ指定値です。
チェーンの遊びは20mm前後でややきつめといった感じでしょうか。サービスマニュアルでは20~30mmが規定値なので、新車時では致し方ない数値なんでしょうね。私的には過去の実績から30mmにしたいところです。
トルクチェックの方法は、ナットorボルトと座面側にマーキングします。そして一度緩めて再度指定トルクで締めた時にナットorボルトと座面側のマーキングの位置関係で判断します。
まずはFrアクスル。アクスルシャフトとピンチボルトはいじらずに、車両右側のアクスルナットを緩めて、規定値100Nmで締め戻します。ほぼマーカー位置に戻るのでOKです。使用する工具は、二面幅30mmのソケットとトルクレンチです。
次にRrアクスル。ここもナット側を規定値100Nmで確認。マーカー位置まで戻りきらなったので、若干トルクオーバーだったのでしょう。ついでにタイヤを外してアクスルシャフトの状態をチェックします。油脂成分がなくカラッカラッです。錆びやすいから、少しはグリスを塗って欲しいです。シャフトのねじ山の手前に黒い跡が付いています。左側のホイールベアリングandハブベアリングのダストシールのリップ面のグリスが付着した痕跡です。どうせなら綺麗に一周付いて欲しいです。右側のホイールベアリングのダストシールのリップ面にはグリス無し状態です。こりゃー、ダストシールを外してベアリングのグリス状態も一度確認する必要がありそうです。
本当、からっからっなんです。
今度はFrフォークのアッパークランプボルトです。規定値23Nmで問題なしです。6mmのヘックスソケットを使用します。左右それぞれ1本のキャップボルトです。
ロアークランプボルトも規定値23Nmで問題なしです。こちらも6mmのヘックスソケットを使用します。左右それぞれ2本のキャップボルトです。
Frフォークのボトムのピンチボルトも規定値23Nmで問題なしです。ここは、フランジ付きボルトのため二面幅10mmのソケットを使用します。
Frフォーク廻り3点の構成は、Vスト650xt@2015年モデルとまったく同じです。Rrアクスルの締め付けトルクも同じです。しかし、Frアクスルは65Nmとまったく違います。おもしろいですね。
ちなみにZX-6R@2013年モデルは、アッパーが20Nmでボルト一本、ロアーが23Nmでボルト2本。ピンチボルトが20Nmでボルト2本。ボルトは全部キャップボルトでした。そして前後のアクスルは127Nmでした。物凄くこだわっていますよね!でも締め付けトルクはいい加減でしたが・・・
本題に戻って、スズキさんはほとんど規定値通りです。これって凄いと思います。フィーリングの改善策として、以下に再調整しました。
- FrとRrのアクスルは88Nmに下げる。
- Frフォーク廻りは、全て23Nmから20%減の18Nmに下げる。
- チェーンは30mmに調整する。
技術的根拠がゼロで恐縮なんですが、素人の妄想で車体末端のトルクを下げることで剛性を落としてたわみを作れないかと。チェーンは、遊びがあった方がRrサスペンションが良く動くはず、との素人の迷信です。こじつけですがZX-6Rのチェーンの遊びは30~40mmが規定値でしたし。
そして試走の印象です。物凄く変わります。操舵に間が出来ます。とても運転しやすくなり、特に交差点の右左折がなんとも言えない粘りがでます。?個人的見解なんで意味不明ですみません。しかもプラシーボ効果が入っていないとも断言できず・・・個人的に満足なんです。これぞ自己満足ですね。
そして、メーカー指定のトルクを変更した場合は、ボルトが緩んでもすぐ分るように、見やすいマーカーで印を付けます。ツーリングの小休憩では必ずチェックが必須です。
例:Frフォークボトムのピンチボルト
例:ロアークランプボルト
例:アッパークランプボルト
長文になってしまいましたが、お読みいただき、ありがとうございました。
次回は、チェーン調整方法(レーザーを使ったホイールアライメント)、VストのRrホイールがクレームで交換確定になった件、自作キャリアを製作しましたの件、辺りを記してみたいと思います。