MT-10SPと遊ぶ!

Road to 10万キロ

ダイアグチェックの方法

OBD2コネクタと格安診断機の活用

G.W.敦賀ツーリングの二日目に不可解なトラブルに見舞われました。

北陸自動車道を100キロ程度のオートクルーズ走行中、突如エンジンがストールしました。

クルーズ中のため、右手をだらりと下げてボケーとしていたら、急にクルーズが解除され・・・

クラッチやブレーキなどの操作でクルーズは解除されますが、特に何かした記憶がありません。

とは言いつつ、速度を復帰してまたクルーズをONにすれば良いだけです。

すぐにアクセルをひねりますが反応しません。

ん?

と思いメータを見るとタコメータが0回転。

勝手にストールしました。

クラッチを握り、後ろのメンバーに合図しつつ惰性で路側帯に停まります。

 

かなり真っ青になりながらメーターを見ますが、チェックランプは点いていません。

クイックシフターの機器が壊れたのか!

と思いましたが、高速巡行中は機器の電源をOFFにしているため、なぜ急に??とか、

有り得ないよなー、と考えたりしました。

祈りつつ、キーをOFFにして再度エンジンを始動します。

アクセルを開けると何事もなかったように回転が上がります。

ひとまずホッとし、最寄りのPAまで走行車線を恐る恐る走らせました。

PAで雄次郎氏がくまなく私のバイクを点検しようとしますが

アクセルワイヤーが無いぞ!と当然なります。

残念ながら電スロです。

電子制御のかたまりのため、

ディーラーの診断コンピュータに繋いで、

エラーコードを見るしか手段がなさそうです。

 

ここから、ようやく本題です。

前振りが長くてすみません。

車両の診断コネクターに流行中?のOBD2診断機を繋いでスマホでエラーコードをチェック出来る体制を整えます。

 

診断コネクタはリアシートの下にいる赤いコネクタです。

自動車の規格化されたコネクタではなく、スズキ独自です。

OBD2規格のコネクタに変換するため、

変換ケーブルが純正でラインナップがあります。

しかし・・・どれもお高い。

AMAZONでは、スズキのOBD2変換ケーブルが3000円ぐらいで出ていますが、それだけではVストの赤い診断コネクターに合いません。

(ピンアサインも違いますのでご注意願います)

09904-41070という変換ケーブルを間に入れる必要があります。

そいつが約9000円します。やるなスズキ。

 

という事で

赤い診断コネクタのオス側を用意して自作するしか手が無くなりました。

コネクタのメーカと型番はすぐ判明したので、

どこで買えるかネットサーフィンしていると

チャイナのAliexpressでお安く販売されていました。

送料込み500円でお釣りがきます。

防水キャップの処理が私が作ったかのごとく素人レベルですが値段相応。

 

それでは肝となる車両側診断コネクタのピンアサインを調べます。

診断機を動かすのに必要な信号は、

・CAN(HighとLow)

・K-LINE(いつまで使うのでしょうか)

・バッテリ電源

・グランド

ここでバスライン(信号線)の電圧を測る際のウンチクとして、

K-LINEはバッテリー電圧にプルアップされており、内部抵抗が高いテスター(主にデジタルテスター)で測ると、バッテリー電圧に近い値を示す場合があります。

これは、テスターの内部抵抗が高いため、バスラインに流れる電流が制限されるためです。

結果として、バスライン上の電圧降下が生じ、表示される電圧がバッテリー電圧に近い値になることがあります。

我が家のアナログテスターは、内部抵抗が低いのでこーゆー時に活用します。

普段はデジタルしか使いません(アナログの針を読むのが面倒なので)

そして、K-LINEは10.3Vぐらいでした。

 

CANは、終端抵抗120オームがはじとはじにあるので、端子間抵抗が60オームになる端子を探します。

あとはHigh(基準2.5Vでシグナルが立つと約4V)

Low(基準2.5Vでシグナルが立つと約1V)

の区別です。

これはオシロスコープでないと分かりません・・・

もしHとLをてれこに繋いでも診断機や車両が壊れることは有りません。

(自己責任の話しをしています!)

 

 

wifi診断機側は、通常のOBD2コネクタです。

ピンアサインは世界共通。

診断機を繋ぎ、スマホのアプリを接続します。

Car Scannerという無料のアプリで認識してくれました。

まずは、ABSと書かれてあるヒューズを抜いてみます。

U0121のステータスが立ちました。

サービスマニュアルにエラーコードの一覧があります。

英国のVストロームファンクラブのサイトに歴代ほぼ全てのマニュアルが掲載されています。

自由に?DownLoadも出来ます。

いつも感謝です。

U0121は、ABSのECUと通信出来ていないエラーなので、トラブルシュート成功です。

続いてFUELと書かれているヒューズを抜いてみます。

フューエルポンプの音が消えます。

P2102とP210Cが新たに発現しました。

どちらもスロットルモータのメインとサブの電圧低下のエラーです。

マニュアルを読み込んでいくと、回路がFUELのヒューズを通っています。

以下の機器もFUELフューズを通過して電源を供給されています。

・ヒューエルポンプ

・スロットルポジション

・インジェクタ

本来、上記全てのステータスが発現して欲しかったです。

何か優先ロジックみたいなのがあるのか・・・

それともアプリのページ送りみたいなものがあったのか・・・

 

もやもやっとしますが、取りあえず最低限の仕事はしてくれそうな感じです。

ツーリングには診断機を常に持参し、

トラブルが発生したらすぐ繋いで確認する体制が整いました。

 

G.W.のあと、一回も再現していないので早く再現して欲しいところです。

原因を突き止めないと、高速道路で追い越し車線が恐くて走れない・・・

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。