オイルの温度をモニターして、メンテナンスの目安とします
エンジンオイルはどの程度のサイクルで交換すれば良いのでしょうか。
オーナーズマニュアルには6000km毎と記載されています。この距離は、エンジンオイルをメーカーが想定している使用に限ってのことだと思います。
例えばサーキット走行を常としている人にはあてはまらないです。
では、メーカーが想定する運用とはいかがなものかを考えます。
オイルの温度が80~90℃で各部を潤滑&冷却を行い、通常の負荷走行を行った場合でしょう。
潤滑の要となるのは、回転系のメタル類、カム山とタペットの接触部、バルブとバルブガイド間がエンジンに限り重要でしょう。
冷却の要はピストン裏でしょう。
シリンダー内で混合気が燃焼して発生する熱の3割が回転エネルギーに変わり、その他は排気されていきますが、ピストンを伝ってオイルが50~60℃受け持つらしいです。
80~90℃のオイルがピストンを冷却し、130~150℃程度になってオイルパンへ戻ります。この使用範囲であれば、6000kmまではオイルに求められる性能を満足できると考えて良いかと・・・(主観)
そこで気になるのが、私のVストは通常運用でオイルの温度はどの程度かです。
それを知る術は油温計を付けてモニターするしか手がありません。
放熱性の悪い並列4気筒などの感覚で言うと、冷却水がオイルを上記温度範囲に温めてくれるので気にすることもないかもしれませんが、V型2気筒はそうもいかないようです。
前車Vスト650XTの話しに遡りますが、冬場になると燃費が悪化していました。ちなみに私は、何リッター給油して何キロ走行できたからリッター何キロだった、とかそういう数値には興味ないのですが、満タンで400キロ走れるはずが350キロしか持たない、という感覚での悪化です。
オーバークールが真っ先に思いついたのでオイルパンへ油温計を設置していました。
amazonで2000円~3000円程度で入手できてコスパに優れています。
実際に冬場の実測値は、概ね50~60℃程度と予想通りオーバークールです。メーターに冷却水温のインジケータがあるのですが70℃を超えると付くバーまで上がっていたので、水温は70℃は上回っていたのでしょう。
エンジンの機械損失の中でオイル粘度によるフリクションの影響が馬鹿にできないことが燃費の悪化から痛感しました。
結局Vスト650XTは、冬場になる前に車用の0W-20と普段の10W-40を7対3ぐらいで適当にブレンドして粘度を超ざっくり調整していました。車用のオイルにはモリブデンが添加されているのでクラッチが滑る可能性が有りますが650は問題なかったです。GW後に再度10W-40に入れ替えをしていました。年間走行距離6000キロ程度なので3000キロでオイル交換をしていたことになります。
今時3000キロでオイル交換とは、ちょっとナンセンスかなー・・・
4~5年ぐらい前に買ったセンサなので、校正が取れた温度計と比較して精度を確認しておきます。
安かったけど良い仕事をしてますね。
さてVスト1050のどこにセンサを差すかですが、Vスト650と違ってオイルクーラーがあるのでその下流で温度をモニターしたいところです。
オイルクーラーとは言ってはいますが、オイルフィルタ根元のホースに冷却水が循環するなんちゃってです。しかしメーカーがわざわざコストを掛けて装着しているので無くては困るんでしょうね。
オイル流路をサービスマニュアルで眺めていると、オイルギャラリにM8のプラグがあり、そこに油温センサを差す隙を見出しました。
しかし温度センサのオネジはRc1/8です。M8のGねじからRc1/8への変換は、MISUMIでも見当たりませんので、アダプタを作りました。
ひと回り大きなプラグを加工しました。
ドリルで穴を開けタップでメネジを作り、おねじ側はサンダーで山を落としてダイスでM8×1.25に切り直しました。
電源はまたホーンから取ります。
なぜなら、ホーンの端子に合う平端子を大量に持っているからです。
モニターの設置は両面テープで良いです。メーター廻りがすっきりしているのが好きなので、2シーズンぐらい油温をモニターして気が済んだら外すつもりです。
これからデータ取りをしていきますが、発熱量が多そうなので650のようなオーバークールはまず有り得ないでしょう。
今は純正の化学合成油を使っていますが、次回からA・S・Hのノンポリマーオイルを入れて1万キロ以上を持たせる魂胆です。
オイルギャラリの温度モニターは、ツーリング毎に記載していくことにしようかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。